Vol.1

ハンニバル

2001年 / 米
原題:HANNIBAL
監督:リドリー・スコット
原作:トマス・ハリス
脚本:スティーブン・ザイリアン
製作:ディノ・デ・ラウレンティス
撮影:ジョン・マシソン
音楽:ハンス・ジマー
キャスト:アンソニー・ホプキンス / ジュリアン・ムーア /
     ジャンカルロ・ジャンニーニ / レイ・リオッタ

2001年、話題になった映画「ハンニバル」に、ティラノサウルス「スー」が共演している。
"スー"は1990年アメリカのサウスダコタ州でスーザン・ヘンドリクソンという女性が発見。90%以上の骨が見つかった最大クラスのティラノサウルスだ。
映像には、三度映し出されている。三度目はメリーゴーランドの画面奥、尻尾だけなんだけれども見逃せない。
医学博士の肩書きを持つ連続猟奇殺人鬼ハンニバル・レクターと、FBI捜査官クラリス・スターリングの二人が、運命の時を経て同じ空間に存在する場面なのだが、「スー」の前で彼女が立ち止まる。
エンドロールでは「"SUE" EXHIBIT COURTECY OF FIELD MUSEUM・CHICAGO」とある。
ふと、妙な符合に気づく……。
白亜紀後期、最大の肉食恐竜であるティラノサウルス。
そして、独自の美学故に人を襲うハンニバル・レクター。
ラストシーンが最も不気味で恐ろしい。
機内で話しかけてきた少年に、「新鮮なほど美味しいからね」と話しながら、幾分、鮮度の落ちたクレンドラーの大脳を、レクター博士は口へ運ぶ……。
「"SUE" EXHIBIT COURTECY OF FIELD MUSEUM・CHICAGO」。人々が絶え間なく行き交う日常……、巨大な「スー」に立ち止まる人、視線を向ける人すらいない。
運命の再会は、どうしても「スー」の前でなくてはならなかったのだ。
フェバリットのティラノサウルス・スケルトンモデルは、ストーリーを深読みした後は実に可愛かったりするのである。