Vol.111

喝采の陰で

1982年 / 米
原題:Author! Author!
監督:アーサー・ヒラー
脚本:イスラエル・ホロヴィッツ
キャスト:アル・パチーノ / ダイアン・キャノン / アラン・キング /
     チューズデイ・ウェルド / ボブ・ディシー / 他

アイヴァン・トラヴァリアン(アル・パチーノ)とグローリア(チューズデイ・ウェルド)は、イゴール、ヘラルド、スパイク、デビー、ポニーの子ども達と暮らす大家族。アイヴァンの息子はイゴール、グローリアは離婚歴3度、4人の子を連れての再婚だった。血はつながっていなくても子ども達は仲良しだった。
アイヴァンは仕事一途の劇作家で一日14時間タイプライターの前に座っていても苦にならない。自分の誕生日も年齢も忘れるほどだったが、グローリアは気に入らない。もともと結婚は3年もてばいい女性だったが、外泊が続くようになった。
結局、グローリアは家を出てしまうし、新作の舞台稽古が始まり、子育てと家事……、アイヴァンの仕事は行き詰まってくる。

恐竜は、物語の後半、イゴール、ヘラルド、スパイクの男の子たちの部屋で登場する。ウッド・クラフトのスケルトンモデルだ。
ティラノサウルス・アパトサウルス・ステゴサウルス・トリケラトプス・プレシオサウルス……。アイヴァンが、グローリアを愛していたのだと気づき連れ戻そうと決心した辺りから、子ども部屋のシーンでは必ず映っている。物語前半でも何度かこの部屋のシーンはあるのだが、全く恐竜の気配は無いのが不思議なほどだ。
また、リビングルーム本棚にも、ティラノサウルスが映っているのでお見逃しなく。

さて、グローリアは帰ってくるのか……。アイヴァンの新作の芝居の幕が開く。恐竜の登場のシーンを考えれば予想はつく。結果論だけれども……。

「命の書」を「これは真実のファンタジーだ」とスティーヴンは言うの だが、ある意味恐竜こそ真実のファンタジーだ。
わざとのように、映る恐竜は課題実行の予言、又は新たな物語の展開を 暗示してるのかもしれない。