Vol.124

孔雀王

1988年 / 日本・香港
監督:ラン・ナイチョイ
原作:荻野真
脚本:橋本以蔵 / 関澄一輝
キャスト:三上博史 / ユン・ピョウ / 安田成美 /
     グロリア・イップ / コウ・ホン / リュウ・チャーフィ /
     緒形拳 / 左とん平 / 他

週刊ヤングジャンプに1985年から連載が始まった漫画「孔雀王」をモチーフに製作された作品である。公開が1988年というから、昭和という時代が映像から浮かび上がってくる。
物語は原作とは設定自体が異なり、「アシュラが地獄門を開き、皆魔障外神がこの世を闇に閉ざす」のを、孔雀(三上博史)とコンチェ(ユン・ピョウ)が阻止するというものだ。

恐竜は映画の前半、東京・小田急デパートで見事に登場する。

小田急デパートで、大恐竜展の催事を控えて会場設営が急ピッチで進められているシーンである。突然の停電、プランナーの冴子(安田成美)のスタッフが恐竜模型に襲われるという事件が起こった……。随分と稚拙なティラノサウルスとトリケラトプスである。ティラノサウルスの口の中にアシュラ(グロリア・イップ)の顔が浮かびあがる。
ニンゲンの想像力が生みだした神仏の世界と、地球誕生の謎を秘めた恐竜が同じシーンで映し出されている。

事件解決に裏高野の退魔師・孔雀が呼ばれ、コンチェもまたチベットのラマ寺院で大僧上ジグメ(コウ・ホン)にアシュラを封印するよう命じられ東京にやって来ていた。
孔雀は慈空(緒形拳)に、コンチェはジグメに自分たちの宿命(呪われし悪魔の子)に立ち向かうよう育てられた双子の兄弟である(コンチェは孔雀を意味する言葉)。二人の孔雀と皆魔障外神との前哨戦が、小田急大恐竜展で始まる……。