Vol.168

トカゲ飛んだ?

2006年 / 日本
原題:トカゲ飛んだ?
監督:磯村一路
脚本:桜井剛
キャスト:東亜優 / 石田法嗣 / 野波麻帆 / 宮崎美子 / 嶋田久作 / 哀川翔 / 他

高校1年生の珠子(東亜優)は友達がいない。授業に遅刻しても我が道を行くが如く、生きている。そんな珠子が、生物部2年の先輩民生(石田法嗣)に出逢い、惹かれていく。ただ、一方的な恋だった。民生は、元水泳部のホープだったが、肺を患い過激な運動ができなくなっていた。これといってすることもなく、独りで生物部を作り、理科室でカナへビを飼育している。民生は、生物の教諭、水泳部顧問の松嶋先生(野波麻帆)に憧れ、カナヘビの飼育も松嶋先生に会う口実だった。珠子はカナヘビを盗み自宅で飼い始めるのだが……。

恐竜は、物語の最初から登場する。珠子と民生の出逢いのシーンでもある。

友達のいない珠子は、昼休み学校を抜け出し近くの化石博物館で、独りで弁当を食べている。廊下にティラノサウルスの頭骨のスケッチが掛けてある。キャプションはティンラノサウルス・レックス。その後カメラは、恐竜化石展示室を映し出す。館長だろう茂山(嶋田久作)と共に、ラプターのスケルトン写真、パキケファロサウルスのスケルトンの写真、翼竜のスケルトンモデルやティラノサウルスのスケルトンモデルが映る。注目すべきは、茂山が見入るティラノサウルスのスケルトンモデルだ。大きさといいスタイルといい、フェバリット コレクションのそれに間違いない。MOVIE TALK 連載168回目にして、記念すべき登場である。

ラスト近く、茂山は珠子に「恐竜は鳥になったと言われている、トガケは飛べなかった」と語る。物語は、松嶋先生の結婚、泳げない民生、必要のなくなったトカゲ探しを巡り、クライマックスへ向かっていく。