Vol.180

やわらかい手

2007年 / イギリス・ドイツ・フランス・ベルギー・ルクセンブルク
原題:IRINA PALM
監督:サム・ガルバルスキ
キャスト:マリアンヌ・フェイスフル / ミキ・マノイロヴィッチ / ケヴィン・ビショップ /
     ボーン・ヒューレット / ドルカ・グリルシュ / 他

マギー(マリアンヌ・フェイスフル)が心から愛している孫のオリーは、難病を患っている。「6週間以内にオーストラリアで特別な手術を受けなければ命が危ない」。しかし、息子夫婦もマギーも、今までの治療費を支払うのが精一杯で、新たに借金をする余力はなかった。マギーは自分が何とか手術費用を工面しようと決心するのだが、世間は中年の未亡人女性には冷たかった。街を彷徨い、偶然目にした「接客係・高級」の張り紙に誘われるように、歓楽街の地下へ続く階段を下りていった。セックスショップ「セクシー・ワールド」、そこは専業主婦だった彼女にとって未知の場所だった。

恐竜は、ロンドン郊外のマギーの友人宅で登場する。

マギーの友人からのお見舞いの品だ。「男の子はこういうのが好きでしょ」と竜脚類のフィギュアを手渡されるのだ(00:02:22)。 また、オリーの病室には幼い子どもが描いた絵が貼ってあり、最初はティラノサウルスのような絵だけだったが、ラスト近くになるとステゴサウルスのような絵が増えている。時間の経過を現しているのだろうか……。

ちなみに、原題の「IRINA PALM」は、「イリーナの手のひら」と訳すのだろうか。イリーナは「セクシー・ワールド」でのマギーの源氏名だ。何も知らなかった彼女だったが、ペニス・エルボーを患いながら精一杯頑張り通し店一番の稼ぎ頭となっていくのだ。しかし、誰にも内緒だったはずなのに、息子のトム(ケヴィン・ビショップ )にバレる日がやってくる。彼女は責められ、稼いだお金も拒絶されるのだが……。