Vol.21

クール・ドライ・プレイス

1999年 / 米
原題:A COOL,DRY PLACE
監督:ジョン・N・スミス
キャスト:ヴィンス・ボーン / ボビー・モート /
     ジョーイ・ローレン・アダムス / モニカ・ポッター /
     デヴォン・サワ / トッド・ルイーソ / シオバン・ファロン

ラッセル・通称-ラス(ヴィンス・ボーン)はシカゴの一流法律事務所で働く有能な弁護士だったのだが、シングル・ファーザーとなって以来、彼は幼い息子カルヴィン・通称-カル(ボビー・モート)の子育てに奮闘……。
息子のために仕事を減らしたのが原因で、法律事務所をクビになってしまう。
シングル・ファーザーとなった原因は、一年半前……、妻のケイト(モニカ・ポッター)が妹の結婚式に出かけたまま戻らなかったからだ。
ラスは、大学時代の友人を頼りカンザスの片田舎の法律事務所で働き始める。
バスケットボールの代理コーチを引き受け、ベス(ジョーイ・ローレン・アダムズ)との恋も芽生えようとしていた。

フロリダに住み彼ら親子を気遣うラスの父から、ビスケー島のデンキクラゲの標本が送られてくる。
カルは既に死んでいるクラゲを「ママ」と名付ける。ケイトではなく「ママ」なのである。
ラッセルも、カルヴィンも、それぞれ新しい人生を歩み始めようとしていた。
ラスとベスが初めて結ばれた翌朝、ベスは、シャワーを浴びているラスに代わり電話に出るのだが、電話の主はケイトだった。息子に会いに来るというのだ。子守りに間違われ、ラスがまだ完全に妻との決着がついていないことを知り彼女は何も告げることなく去ってゆく……。

腐り始めたクラゲの標本。
フラッツォーと名付けた枕が無いと眠れないカル。
息子に会いに来たケイトが、庭で泥んこになってラスと遊ぶ姿を見て、思い出が甦るラス……。
ラスからの電話に出ないベス。
それぞれの選択が始まる……。
原題の「A COOL,DRY PLACE」は、涼しく乾いた場所……。
カルヴィンが、守られ安全な場所のことだ。

恐竜は、ラスがベスに言いわけの電話をする時に映る。
最初はデスクトップに恐竜フィギュアが4体。カメラがアングルを変えるごとにその数が増えてゆく……。
ベスは受話器を取らず、ラスが残す録音メッセージを、泣き腫らした目で、見つめ、聴いている。 
確かにフィギュアは恐竜だと解る……。
ただ、恐竜には一度もピントが合うことはない。

ちなみに、ラッセルを演じたヴィンス・ボーンは、スティーブン・スピルバーグ監督に認められ、ニック・ヴァン・オーエン役で「The Lost World / Jurassic Park」(1997/米)に出演している。