Vol.4

ブリスター

2000年 / 日本
原題:ブリスター
監督:須賀大観
キャスト:伊藤英明 / 大塚明夫 / 山崎祐太 / 鮎貝健

法律もクソも無い未来……冬・アジアの何処かで地球を救うためにフリーボーンは闘っていた(鮎貝健)。
自転を止めた地球を救うためには、科学者スーン博士が作った「地球エンジン」を動かさなければならない。パスワードはフィギュア「ヘル バンカー」に録音された声「To save the planet」だった。
ブリスターは、このヘルバンカーを巡る未来と現代の物語である。
とにかく、涙が出るほど面白い。面白いことに文句は無い。文句は無いがこんな映画を作ってしまった才能に嫉妬するほどだ。
「ブリスター」とは「ブリスターパック」、フィギュアが透明プラスチックでガッチリガードされているアレである。
ハサモト(山崎祐太)
「フィギュアは魅力的で当然なんだよ。プロポーションもパーツも人間が魅力を感じる記号を集めた固まりだからな。だから必然的にムダがない。完全無欠な存在なんだ。それに比べたら人間なんて不格好なシロモンじゃないか」
「ブリスターあけない派ってやつか。フィギュアは立体だろ。出してさわんなくってどうすんだよ。つくったやつへの侮辱だぞ」
ユウジ(伊藤英明)
「オレがブリスターをあけないのは開ける前の期待と興奮がいつまでも続くからだ。オレだったらあのパンドラっていう箱も死んでもあけてないと思う」
「オレたちは何故、どうして集め続けるんだろう。プラスティックのかたまりを」
フリーボーン(鮎貝健)
「人間が動物より優れている点は何、ただ、人間はこいつらを作りだした」
こいつらとは、勿論フィギュアのことだ。
様々なフィギュア感、コレクターズマインドが語られ、今の自分にとっては……と考えてしまうのである。
それらは、ある種のアフォリズムで、つい言葉の数々を集めるために何度も巻き戻しと早送りをするはめになる。
ラストを飾るのはアインシュタインの有名な言葉だ。
「IMAGINATION IS MORE IMPORTANT THAN KNOWLEDGE.」
KOWLEDGE の深さが IMAGINATION のはばたきを決める。
ストーリーは、様々な仕掛けがされていてエンドロールの頃には、嬉しくて仕方なくなっているにちがいない。
ダイナソーはテラダの部屋のテーブル。多分……パキケファロサウルス骨格・ティラノサウルス骨格・イグアノドンがテーブルの上に無造作に置いてある。
倒れたイグアノドンは、カットが変わると向きが変わっている凝りようである。