Vol.50

青の炎

2003年 / 日本
原題:青の炎
監督:蜷川幸雄
原作:貴志祐介「青の炎」(角川文庫刊)
脚本:蜷川幸雄 / 宮脇卓也
音楽:東儀秀樹
キャスト:二宮和也 / 松浦亜弥 / 鈴木杏 / 山本寛斎 / 中村梅雀 /
     秋吉久美子 / 六平直政 / 竹中直人 / 唐沢寿明

「松岡四郎…もう一人の俺。私書箱。架空の存在。何も見えない、何も聞こえない。テープレコーダー…俺の記録、俺を記録する道具。痛みを言葉に置き換える作業。言葉…。あいつの抑圧のしたで密かに語られる俺の言葉。証拠。完全犯罪。何それ…?」
平和な家庭とありふれた愛を守るために、17歳の少年櫛森秀一(二宮和也)は、独りで世界と戦っていた。松岡四郎は彼がつくりあげた分身だった。母(秋吉久美子)と妹、遥香(鈴木杏)の三人で暮らす平和な生活を乱す異物は、十年前に母と離婚した曽根隆司(山本寛斎)だった。「人を殺すにも想像力が必要だ」
秀一は、裏サイト等から入手した情報をもとに「完全犯罪」のシナリオを考え、実行する。
「私はね、この地球上で殺されてもかまわない人間は一人もいないと思う。でも、人を殺さなければならない事情を抱え込んでしまう人間だって残念ながら居るんだよね。」
秀一の彼女、福原紀子(松浦亜弥)は言う…。
家族を最後まで守るために、罪を犯してしまった少年の物語だ。

ロケ地は鎌倉。釈迦堂の切通し、由比ヶ浜、江ノ電、藤沢駅…。そして、何故か、福井県立恐竜博物館のシーンが登場する。フェバリットの荒木一成氏のモデル、マイケルターシック氏のモデルも映し出される。
また、秀一はガレージを改造し暮らしているのだが、その部屋には、のっけからラプターの絵が、画面右上に二度映る。

それにしてもこの映画…とても儚く、切ない気持ちになってしまうので要注意である。