Vol.54

マイ フレンド メモリー

1998年 / 米
原題:The Mighty
監督:ピーター・チェルソム
原作:ロッドマン・フィルブリック
キャスト:キーラン・カルキン / エルデン・ヘンソン /
     シャロン・ストーン / ハリー・ディーン・スタントン /
     ジーナ・ローランズ / 他

原題は「The Mighty」巨体だが学習障害のマックス(エルデン・ヘンソン)とモルキオ症候群という難病を抱える同級生ケヴィン(キーラン・カルキン)が互いを信頼しハンディキャップを補いながら生きる困難に立ち向かってゆく物語だ。
第1章「恐竜なみの脳みそ(Dinosaur Brain)」から始まる。
頭脳明晰なケヴィンは、マックスに読書の素晴らしさを教える。
「すべての言葉は絵の一部だ。ひとつひとつの文章は絵なんだ。君は想像力でそれをまとめてイメージする。想像力があるならね。」
ケヴィンが教室を出て行く時、なんとなくこれから起こる困難を予感させるように、教室の天井にヴェロキラプトルが映る。
不良たちとの対決、犯罪者で服役中のマックスの父との対決、そして死とも対峙することになる…。
ケヴィンがマックスに勧めた本はアーサー王の物語。マックスは次の日も、その次の日も読み進むことができなかったのだが、ケヴィンは、「恐竜はクルミほどの脳で6000万年も地球を支配したからあせるなって」などと言う。

ラストでも恐竜は登場する。スピノサウルスである。
自分の死を予感した、ケヴィンはマックスに1冊の本を手渡し、「中身は君の想像力で埋めるんだ」と伝え…去ってゆく。
マックスは悲しみにくれながらも、様々なことを深く考えはじめる。そして、真っ白い本に物語を書き始めるのだ。タイトルは「フリーク・ザ・マイティ」。
「そしてまた春がきた。最後のページだ。最後になってぼくは行きづまってしまった。どうやって終わらせたらいいんだろう」
この時、スピノサウルスが机の上に映る。

「空は十億年前の写真みたいなもの昔の映画を見るのとおなじ死んでしまった星の輝きは再上映の映画だ」
ケヴィンの言葉が心に残る。彼の言うように、すべての言葉は絵の一部だとすると…、あまりに美しいイメージがひろがるのだ。