Vol.6

シザーハンズ

1990年 / 米
原題:EDWARD SCISSORHANDS
監督:ティム・バートン
キャスト:ジョニー・デップ / ウィノナ・ライダー

雪など降ることがなかった町に、いつしか雪が降りはじめる……。
映画は、鋏の手を持つ未完の人造人間エドワード(ジョニー・デップ)とキム(ウィノナ・ライダー)の結ばれることのない淡く、儚い恋を描いている。
毎年、クリスマスの日が来ると、氷の像に想い出を刻むエドワード。
シザーハンズが削り続けるダイアモンドダストのような粉雪は、あまりにも美しく切ない。
ティム・バートン監督の「シザーハンズ」(EDWARD SCISSORHANDS)は昨秋、劇場公開10周年を記念してDVDが発売された。
パッケージの写真に、エドワードが“鋏の手"で庭木を刈り込んだ恐竜の姿がある。多分、アパトサウルスかブラキオサウルスだろう……。
エドワードが暮らす古城の庭園には、プテラノドンらしき翼竜もあったし、キムと家族が暮らす家の庭木はティラノサウルスが刈り込まれていた。
エドワードを家族として迎え入れた心優しき人たちの家の庭には、なぜティラノサウルスだったのか?
二本指のディテールまで刈り込まれたティラノサウルスは「シザーハンズ」そのものだから……。
無理矢理よくある様々な教訓を導くことも、ティム・バートン監督のダンディズムを重ね、納得することもできるだろうが、案外……氏が「恐竜」ファンだからというのが正解かもしれない。
ファンタジーはファンタジーとして感動したい。
故に、美しいのである。